
子どもはよく失敗をします。
学校でも、工作や実験で切ってはいけないところを切ってしまったり、
実験の順序を間違えたりといった場面に数多く遭遇します。
もともと苦手な場合もあるし、間違えて覚えていたり、
話をよくきいていなかったりと原因はさまざまです。
なかには遊んでいて話を聞いていなかったなんていう子どももいます。
つい怒鳴りたくなりますが「子どもの失敗は伸ばすチャンス」と
心に言い聞かせ冷静に対応するようにしています。
例えば、ちゃんとやっていたのに、つい手がすべって失敗したなんていう場合、
理由も聞かずに叱ったら、やる気を失わせるばかりか、
失敗を恐れるようになったり、本人を追い込んでしまうかもしれません。
ついうっかりとか、ちょっと忘れていたということは誰にでもあることです。
ですから、叱るより、どうしてそうなったのかきちんと話をきいてあげるべきでしょう。
では、悪ふざけで失敗した場合。
こんな時には罰を与えるべきです。
が、頭ごなしに叱れば、子どもも感情的になって、
素直にやったことを認めにくくなり、人のせいにしたり、
うそを言ってごまかしたりしがちです。
つまり、実は先程と同じようにやはり冷静に接してよく話を聞く必要があるのです。
私の経験では、カーッと来て怒鳴ってしまって、うまくいったことはありません。
子どものためを思ったら、子どもが真面目な場合も、不真面目な場合も、
まず、怒鳴らないで話を聞き、事実をを正確につかむことです。
そして、それをもとに子どもに自分の弱点や改めたほうがよい態度や、
悪い癖などを自覚させ、それを克服させるひとつのきっかけにしていくのです。
大人が頭から「おまえはここがだめだから、直しなさい」と言っても、
子どもがいつも素直に聞いてくれるとは限りません。
でも、自分の失敗に自分から向き合い、弱点や悪い癖を自覚し、
克服しようと考えたらどうでしょう。少しでも前向きな取り組みができるのではないでしょうか。
誰だって、自分から進んで失敗しようとは思わないのですから。
そして子どもが努力を始めたら、大人は、導き、助けてやればよいのです。
うまくできるようになったら、こう言ってほめてあげましょう。
「あの時、失敗してよかったね。できるようになったじゃない」