2012年07月13日

叱るのをやめたら どうなるの?

kyouikuzukan.jpg 読売新聞ほうむたうん 2009年3月号掲載


「子どもが言うことを聞かなくて…」
母親なら誰しも口にしたことがあると思います。
叱られないと動かない、動き出しても文句や
生意気なことばかり言う、そんな姿が目に浮かびます。

しかも、こういう子どもほど、絶えず親がかまってくれているので、
依存心が抜けにくいらしい。
主体性が育ちにくく、親の思いとは裏腹です。

叱られるまではゴロゴロしていよう、うまくすれば親が手伝ってくれる…
そんな計算も無意識に働いているでしょう。


ならばいっそ、叱るのを一切やめて放っておけばどうなるでしょう。
実は、私は、やったことがあります。

問題の多いクラスでしたが、ある日子どもたちにこう話しました。
「あと1週間で運動会です。そこで先生は考えました。
楽しい運動会にするために、運動会が終わるまで、大きな声で叱ることをやめます」

それまでは毎日のように、大声を出していたクラスであり、
私もよくよく考えての決心でした。

果たして、結果はどうだったか?

なんと丸ごと1週間、大声を出すどころか小言さえも言わず、運動会は大成功でした。

 成功の秘けつは、次の3つ。

【1】その週、その日の予定をわかりやすく示し、
   やるべき取り組みの見通しをきちんと伝える。

【2】きちんとやらないと、放課後残ってやってもらったり、
   宿題が増えたりすることを承知してもらい、
   もしそうなったら、静かにそれを実行させる。

【3】何か起きたら、まず子どもの話を良く聞き、
   よい点は認め、直すべき点は、叱らずに本人に考えさせる。


その場で言いたいことがあっても、がまんして注意せず、
次の予定や指示の説明の時にこんな時はどうしたらよいのだろうと
本人に投げかけるようにしました。

すると、今まで文句ばかりだった子どもたちが、
だんだん自分から反省するような発言をするようになってきたのです。

もちろん それが全てに有効だとは思いません。

でも実際に、普段言うことを聞かない子どもが動き、
何の問題も起きませんでした。
なにより、自分から動き出せば認めてもらえるという実感は、
主体性が育つきっかけとなったようです。

行き当たりばったりではなく、手間はかかりますが、
先の見通しをたてて子どもと話し合うことは大切です。
叱らないのも、ひとつの手なのです。



posted by カメ先生 at 10:30| Comment(0) | 親子関係
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: